よくある質問
たまに「食間服用」となっているお薬がありますが、食間とはいつのことですか?
「食間」とは食事と食事の合間(食後2時間程度)のことを言います。
- 朝食間:朝食と昼食の合間
- 昼食間:昼食と夕食の合間
- 夕食間:夕食後から就寝までの合間
たまに「食事中」と思われる方がいらっしゃいますが、それは誤りです。
ちなみに、
- 食前:食事のおよそ30分前
- 食直前:食事の直前
- 食直後:食事のすぐ後
- 食後:食事のおよそ30分後(または以内)
- 就寝前:就寝のおよそ30分前から直前
とおおよその規定がありますが、時間が多少ずれても、飲み忘れない事が大切です。
「ジェネリック医薬品」とは何ですか?
新しく作られるお薬は、「先発医薬品」と呼ばれ、莫大な研究費や開発費をかけて作られています。「ジェネリック医薬品(=後発医薬品)」とは、先発医薬品の特許が切れて他のメーカーによる製造が可能となり、厚生労働省が承認して発売されるお薬の総称です。
研究費や開発費が少なくて済むので、先発医薬品と同じ有効成分でありながら、比較的安価となります。(ほとんど値段の差がないものもあります。)有効成分は全く同じものが使われていますが、添加物等が異なるものもありますので、薬の形状等が変わるお薬もあります。
ジェネリック医薬品に変更してほしいのですが。
基本的には患者様のご希望により変更は可能ですが、特許が切れていないお薬もあるので、全てのお薬にジェネリック医薬品があるわけではありません。そのため、すべての薬をジェネリック医薬品に変えられるというわけではありません。また、処方内容に「後発品への変更不可」と医師の指示がある場合は、患者様がジェネリック医薬品に変更をご希望されていても変更することはできません。
薬局には全ての医薬品がそろっているわけではなく、患者様のご希望にすぐに応じられない場合もあります。その際には、次回からの変更とさせていただく場合もありますので、ご了承ください。
症状が良くなると薬を止めていいですか?
体調が良くなってもその病気が完治したとは限りません。薬を飲むのを中止すればまた元の状態に戻ってしまったり、酷ければ前よりも悪い状態に進む恐れもあります。完治したかどうかは、医師の診断が必要です。
自己判断でのお薬の中断・調節は避けてください。
薬は水なしで飲んでいいですか?
水なしで飲んで良いものと悪いものがあります。
お薬には色々な形があります。口腔内崩壊錠(OD錠・D錠など)は水なしで飲むことが出来るように改良された医薬品ですので、口の中で溶かして飲みこむことが出来ます。しかし、他の錠剤・カプセル剤・散剤等のお薬は、水なしで飲むと喉や食道に引っかかったり、気管に入る危険性もあります。寝たままで飲むと、喉や食道に薬が長く留まったまま溶けてしまい、喉や食道に潰瘍ができることもありますので、口腔内崩壊錠以外のお薬は水で飲むようにしてください。
ちなみに、お薬は体を起こして、少なくともコップ半分から2/3程度の水で飲むのが良いとされています。痛風の薬や下剤は、多めの水で服用するように指示されますが、この場合は、コップ一杯以上の水で飲むようにしてください。
複数の病院から薬をもらっています。全部一緒に飲んでも大丈夫でしょうか?
お薬の種類によっては一緒に飲めない場合があります。
同じお薬、または似た成分のお薬を重複してもらっていれば、全部飲むと同じ効果のお薬を通常よりも多い量で飲んでしまうことになります。
また薬には相性があり、薬の効果を互いに弱めたり、逆に強めたりすることもあります。かかっている病院の医師や薬剤師に今自分が飲んでいる薬、使っている薬は必ず伝えるようにしてください。その際には、お薬手帳を利用すると便利です。薬局でもお薬の名前をお伝えしていただければ、一緒に飲んでも良いかどうかの判断はできますので、ご相談ください。
錠剤をつぶして飲んでもいいですか?
錠剤の中には、効果をうまく出すために特殊な加工をしているものがあります。 その場合、つぶしてしまうと上手く効果が出ないばかりか、副作用が出たりする場合もあります。つぶしても大丈夫かどうかは、薬剤師にお尋ね下さい。
目薬は開封してからも使用期限まで使えますか?
点眼薬の容器に表示されている使用期限は、開封していない状態での使用期限です。通常は開封してからおよそ1ヶ月位がその目薬の使用期限となります。1ヶ月たって中身が残っていても使用は避ける方が良いでしょう。
なお、保管に注意が必要なお薬、使用期限が1ヶ月もないお薬もありますので、薬剤師にお尋ねください。
「お薬手帳」は、何のために必要なのですか?
「お薬手帳」は患者様が今まで飲まれたお薬、使われたお薬の名前、飲んだ量、過去に経験した副作用を継続的に記録するためのものです。同時に患者様が患っているアレルギー等も記録しておきます。
病院や診療所、歯科医院、薬局に行ったときに、この「お薬手帳」を医師や薬剤師に見せることで、薬の重複やその患者様に使用できないお薬、副作用を起こした薬などを確認してもらうことができ、そのお薬を避けた治療をすることができます。複数の医療機関にかかっている場合、同じ薬や似たような薬が重なっていないか、また飲み合わせ等についての確認もできます。そのためにもお薬手帳は1冊にまとめる必要があります。
1つの病気に対して、お薬の種類は数十、数百も存在します。そのため、医師や薬剤師は「何の(どういう効果の)薬を服用しているか」ではなく、「何という名前の薬でどれぐらいの量を服用しているか」が分からないと、お薬の重複や使用できないお薬を避けることが困難になります。東北地方太平洋沖地震では、お薬手帳を持っている患者様には今まで通りのお薬をお渡しすることが出来ましたが、お薬手帳がない患者様にはすぐにお薬をお渡しすることが出来ませんでした。
現在飲んでいる薬については、患者様に質問することでも確認できますが、お薬手帳からはそれ以上の情報が得られます。患者様により良い医療を提供するためにも、お薬手帳は必要なアイテムとして、薬局ではお勧めしています。
処方箋をもらったが、当日中でないと薬をもらえないのか?
処方箋の有効期限は交付された日を含めて4日間有効です。(土日祝日も含まれます。)その間であればお薬を調剤してお渡しすることが出来ます。
5日以上経ちますと、処方せんの有効期限が切れ、原則としてお薬をお出しできませんのでご注意ください。
お薬だけほしい時、医師の診察なしに薬局で薬を調剤してもらうことはできますか?
できません。
薬局は医師の診察の結果出された処方箋に基づいて調剤しますので、処方箋なしで調剤することはできません。必ずその都度病院を受診し、処方箋を交付してもらってください。
薬を飲み忘れたらどうしたらいいですか?
お薬の種類により、対応方法が異なります。
基本的には、飲み忘れに気づいた時間が早ければすぐに服用してください。飲み忘れに気づくのが遅く、次の服用時間に近ければ、飲み忘れた分はとばすようにします。2回分を一緒には飲まないでください。2倍の薬を一度に飲んでしまうことになり、それだけ副作用の危険が高まってしまいます。
飲み方に注意するお薬もありますので、まずは医師・薬剤師に相談してください。
医薬分業ってなんですか?
医師と薬剤師の役割を分けることで、患者様にとって不適切な薬がないか、過剰にお薬が処方されていないか、二重チェック等の実施でお薬での治療が社会と個人にとって、より有益になるようにしたものです。医師は患者様を診察し、症状にあった処方箋を出します。薬剤師は処方箋に記載されている内容に問題がないか確認してから調剤します。場合によっては医師に連絡をとり、内容の確認を行います。それぞれの専門家が協力し合うことでより良い医療の提供が図られています。
医薬分業は、医師と薬剤師が協力して患者様に安全に薬を使って頂くための制度です。
なぜ医師は処方箋を出すんですか?お薬をもらうのに2度手間になります。
患者様のなかには、わざわざ処方箋をもらって、薬局で薬をもらうのは面倒という方もいらっしゃると思います。
医師は処方箋を出すことにより、薬の専門家である薬剤師に処方内容の再チェックや調剤、投薬をまかせることで一層診療に専念できます。また、病院内に在庫しているお薬以外にも自由にお薬を処方できるようになる為、患者様に処方するお薬の幅が広がります。その結果、患者様はより充実した医療を受けられるようになります。
調剤の前や薬をもらう時に薬剤師さんに色々聞かれますが、なぜですか?
薬剤師は患者様にお薬を安全に使用していただく義務や説明する義務を持っています。そのため、お薬で副作用が起こった事はなないか、他にお薬を飲んでいるかなど、処方箋のお薬を飲むことに問題がないか確認しています。なお、お聞きしたことは毎回薬局で記録しており、次回のお薬の調剤に役立てます。
かかりつけ薬局を決めておくと、複数の病院で処方箋をもらっても、使用するお薬の重複や相互作用をチェックできるのでより一層安全なお薬の使用が期待できます。
薬局へFAXで処方箋を送ることができますか?
FAXしていただくことは可能です。処方箋をFAXしていただくと、お薬を予め準備することが出来ますので待ち時間が少なくなり、来局していただいた時には早くお薬を受け取ることができます。また、お体が不自由であったり、一人暮しで薬局に行けない場合や、透析液のように持ち帰りが困難なお薬の場合などはご自宅までお薬をお届けすることも可能です。ご相談ください。
ただし、FAXした処方箋の原本がないと、お薬はお渡しすることができません。FAXで受け取った処方箋(いわゆるコピーしたもの)での代用はできませんのでご注意ください。